環境用語集 RE100

RE100とは

世界で影響力のある企業が、事業で使用する電力の再生可能エネルギー100%化にコミットする協働イニシアチブ。2014年の発足以来、IT企業から自動車大手までフォーチュン・グローバル500企業を含む多様な分野から企業が参加し、売上合計は6兆6000億米ドルを超える。日本からは、最初にコミットを表明したリコーのほか、71社が参画している(2022年6月現在)。

EV100EP100と同様に、The Climate GroupがCDPとのパートナーシップのもとで主催している。日本は2017年4月より、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)が地域パートナーとして、日本企業の参加を支援している。

背景や参加資格など

同イニシアチブは、再エネに切り替えることで、世界のエネルギー市場を変革しクリーンな経済への移行を加速することを目的としている。再エネとは、太陽光、水、風力、バイオマス(バイオガスを含む)、地熱など。自己生産(自家消費)だけではなく、調達市場から調達する方法も認められる。

参加条件は、以下の要件に該当すること。

  • 消費電力量が年間100GWh以上であること(現在、日本企業は50GWh以上に緩和されている)
  • 自社事業で使用する電力(GHGプロトコルのスコープ2および1の電力消費)の100%再生エネ化に向け、期限を切った目標を設定し、公表すること
  • グループ全体での参加及び再エネ化にコミットすること

※消費電力に関しては現在、消費電力量50GWh以上であることが、参加要件としてほぼ必須事項として判断されている。

再エネ設備メーカーの場合は、以下のすべての要件を満たすことが求められる。

  • 再エネ設備事業の収入が売上の50%以下
  • 0.1TWh以上の電力消費量
  • 8年以内の再エネ100%化
  • ゴールドメンバーで参加

RE100でコミットする最終目標は、遅くとも2050年までに再エネ100%を達成することだが、中間目標の最低ラインが設けられている。具体的には、2020年に30%、2030年に60%、2040年に90%(日本企業については、国内における太陽光の普及などの状況を鑑み、中間目標設定は必須から推奨に緩和)。

一方でその代替案として、日本企業には「日本の再エネ普及目標の向上」と「企業が直接再エネを利用できる、透明性ある市場の整備」に関して、政策関与と公的な要請を積極的に行うことが要請されている。

また目標の進捗については毎年、The Climate Groupに報告することが義務づけられている。内容は企業情報(売上など)、 目標(再エネ目標・戦略・ロードマップ)、実績(電力消費量、再エネ購入量、再エネ発電量)など。

RE100参加日本企業の一覧(参加順 2022年6月現在 71社)

リコー積水 ハウス アスクル 大和ハウス工業 ワタミ イオン 城南信用金庫 丸井グループ 富士通エンビプロ・ホールディングス ソニー 芙蓉総合リース 生活協同組合 コープさっぽろ 戸田建設 コニカミノルタ 大東建託 野村総合研究所 東急不動産 富士フイルムホールディングス アセットマネジメントOne 第一生命保険 パナソニック 旭化成ホームズ 髙島屋 フジクラ 東急 ヒューリック LIXILグループ 楽天 安藤・間 三菱地所 三井不動産 住友林業 小野薬品工業 日本ユニシス アドバンテスト 味の素 積水化学工業 アシックス J.フロント リテイリング アサヒグループホールディングス キリンホールディングス ダイヤモンドエレクトリックホールディングス セブン&アイ・ホールディングス ノーリツ 村田製作所 いちご 熊谷組 ニコン 日清食品ホールディングス 島津製作所 東急建設 セイコーエプソン TOTO 花王 日本電気 第一三共 セコム 東京建物 エーザイ 明治ホールディングス 西松建設 カシオ計算機 野村不動産ホールディングス 資生堂 オカムラ T&Dホールディングス ローム 大塚ホールディングス インフロニア・ホールディングス ジャパンリアルエステイト投資法人

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