前回は、地域のエネルギーである温泉熱を、いかに暮らし・なりわいの中に取り込み、地域の人・訪れた人を笑顔にする空間をデザインしているかに関して、鳴子温泉の具体的な事例をご紹介した。本稿では、温泉エネルギーが地域の活性化に寄与するだけではなく、温泉資源が地場産業振興策となる可能性があることを、具体事例を取り上げて紹介したい。
松之山温泉における温泉熱利用まちづくり
新潟県十日町市の山深い豪雪地帯に位置する松之山温泉は、1,200万年前の化石海水と言われており、日本でも有数のホウ酸含有量を誇る。また、美肌効果があるメタケイ酸も多く含まれており、草津温泉・有馬温泉と並び、「日本三大薬湯」のひとつとされている。
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