COP21について、日本政府代表団の交渉官として参加した島田 久仁彦氏に、会議で決定された項目の解説や緊迫した交渉の現場を語ってもらう人気コラムの第6回目。前回は、11月29日からスタートした本会議の白熱した議論の模様を伝えた。第6回目となる今回は、フランス議長団の巧みな議事進行と、大きな問題であった先進国と途上国との対立、その中間に位置する経済移行国との攻防について、交渉の舞台裏を語る。
議長のファビウス仏外務大臣と彼のチームが最初に行ったことは、これまでの交渉テキストをもとに、議長権限で協定の起草作業に入ったことだ。ただし、コペンハーゲンにおける閉鎖性ゆえの失敗を繰り返さないよう、12月6日に提示した最初の草案ではクリエイティビティーは排除されており、あくまでもテキストの整理に徹した、とても透明性の高いプロセスだった。
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