2015年に開催された準備会合(ADP)の概要と『パリ合意』への道―

COP21:世紀の『パリ協定』合意までの交渉の道のり(その8)

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COP21について、日本政府代表団の交渉官として参加した島田 久仁彦氏に、会議で決定された項目の解説や緊迫した交渉の現場を語ってもらう人気コラムの第8回目。前回、COP21最大の"イシュー"であったインドの「知的財産権をめぐる主張」について、合意形成に至るまでの過程について紹介した。最終回となる今回は、パリ合意における総括と島田氏自らの意見を述べてもらった。

あくまでも私見だが、パリ合意に至るにあたり、カギになったと考えられるいくつかのイシューについて述べてみたい。一つは、COP21に先立つ閣僚級準備会合(※1)の場で、各国のINDC:Intended Nationally Determined Contributions(各国が自主的に決定する約束草案/排出削減計画)および目標の見直しを5年ごとに行うという政治的な合意ができていたことがあるだろう。

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