環境用語集 水素自動車
水素自動車とは
水素自動車とは、ガソリンの代わりに水素をエネルギー源として駆動する車。ガソリンエンジンを改良し、直接水素を燃焼させる仕組み。燃焼により水と少量のNOxが排出される。CO2の排出量はゼロ。
燃料電池車も水素を利用するが、水素と酸素の化学反応で得られる電気エネルギーで駆動させる、という違いがある。
現在はマツダとBMVが参入しており、水素とガソリンの両方を搭載した「バイフューエル型」の水素自動車を市場投入している。更に、マツダは電気モーターも組み合わせた水素ハイブリッド自動車、「プレマシー ハイドロジェンREハイブリッド」を開発し、2009年よりリース販売を行っている。水素燃料のみでの航続距離は、共に200km程度(マツダの「プレマシー ハイドロジェンREハイブリッド」とBMWの「Hydrogen 7」の場合)。マツダは、安全性から、燃焼室と吸気室を分離した「ロータリーエンジン」を採用している。
メリット
- CO2など、温室効果ガスを排出しない。
- 既存のエンジンを活用でき、触媒にレアメタルなどの高価な原料を使用しないため、製造コストが比較的安価である。
デメリット
- 水素製造技術が確立されておらず、製造効率も悪い。
- 水素の供給インフラが整っていない。
- 水素ガスを貯蔵するタンクの安全性の確保や小型化が必要。
- ロータリーエンジンは、安全性が高いものの、熱損失が大きく、効率が悪い。
- レシプロエンジンは、バックファイアの危険性がある。
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今後の動き・展望
現在、水素自動車に本格参入しているのはマツダとBMWで、フォードも2001年にプロトタイプを発表している。ロータリーエンジン製造技術を持っているのはマツダのみ。
水素を燃料に利用する車としては、日産やトヨタなどが燃料電池車の開発を進めている。水素自動車はその安全性や熱効率、燃料電池車はコストなどが課題で、それぞれに一長一短があるため、どちらがより実用化に近付くかは、今後の開発次第といえる。
水素自動車の参入メーカー
- マツダ
- BMW
- フォード
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