「太陽光発電に関連する政策動向や技術トレンド、生産体制などは、現在どのようになっているのか?」「新しく参入し、売上拡大ができる市場はどこにあるか?」「導入するにあたって、市況や補助金政策などをチェックしておきたい」。太陽光発電を販売・施工する事業者や、導入する企業・自治体にとって、太陽光発電の最新市場動向は必ず押さえておきたい情報だ。本連載では、太陽光発電専門のコンサルティングとして、40 年以上にわたる経験と実績をもつ資源総合システムの各研究員に最新市場レポートを寄稿してもらう。
最初のパートは「世界動向と2024年の見通し」。2023年は、COP28で世界の再生可能エネルギーを2030年までに3倍とすることが合意され、また中国では太陽光発電の累積導入量が600GWを突破し、世界の太陽光発電導入量が爆発的に拡大する記録的な年となった。その詳細について、企画部部長首席研究員の貝塚 泉氏に解説してもらった。(連載第1回)
2023年の爆発的な拡大と牽引した要因
2023年の世界の太陽光発電システムの新規導入量は、太陽光発電分野の調査やコンサルティングを手掛ける資源総合システムの分析では、427GW(DC:太陽電池容量)であった(2024年3月末時点での速報値)。中国が約260GWを導入し、累積導入量は600GWを突破した。