廃棄物処理の法令を遵守したいと考えても、法令の定めの通りに対応できない状況が生まれている。今回は産業廃棄物の処理責任について考える。
産業廃棄物は、排出事業者が処理責任を負う。この排出事業者について平成23年の法改正により、建設工事に関しては元請けが排出事業者であることが明文化された。これにより建設工事に関しては廃棄物の処理責任の所在が明確にされたと言えるが、その他の事業ではまだ曖昧であり、廃棄物処理法上の排出事業者、社会的責任を求められる事業者、実際に産業廃棄物を管理する事業者が異なる場合がある。