編集部では、企業で実際に環境部門をゼロから立ち上げた方々を取材し、苦労や組織を作る上での気づきなどを紹介する連載をスタート。第1回目は、カルビーのマテリアリティ策定における道のりや舞台裏をサステナビリティ推進本部の高木 星治氏に聞いた。(前回はこちら)
まずは社員の意識を高める活動を
「〈サステナブル経営〉は、社員1人ひとりが『自分事』だと思って活動していかなければ、改善できないし進まないと感じます」
当時、『ESG推進室』という名でサステナビリティを推進していたが、「ESGは投資家用語で伝わらない」と高木氏。上司と相談し、2020年にESGから『サステナビリティ推進室』へと部署名を変更した。
「サステナビリティへの取り組みでは、ESGやSDGsをはじめ、RE100、SBT、GHG、CDPなど、聞きなれない専門用語が出てきます。日本人は『知らない』ことに抵抗感を持つ傾向にあるので、まずは、こうした用語を1つひとつ丁寧に伝えていくことが大事だと考え、2020年にサステナビリティに関する用語集を作成しました」
また、2021年には、さまざまな部署をまたいだ横断的なワークショップや勉強会を約50回ほど企画。カルビーグループのサステナブル経営の考え方を伝え、原料調達・生産・物流など各セクションにおける課題感を共有することで、社内全体のサステナビリティに関する意識を高めていく仕掛けをつくった。
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