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アプリでCO2を見える化、サステナブルをより身近に LINEヤフー新戦略

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2014年、旧ヤフーで東日本大震災の復興支援キャンペーン「Search for 3.11」を立ち上げ、現在はLINEヤフーでサステナビリティ推進統括本部長を務める西田 修一氏。誰も試みたことのないキャンペーンの発想から実現までの道のりや、LINEヤフーとしてのサステナビリティ推進の取り組みを聞く。

震災当時の「無力感」を力に

「Search for 3.11」は、3月11日に「Yahoo!検索」で「3.11」と検索すると、検索人数×10円をヤフーが寄付として東日本大震災の被災地に送るプロジェクト。旧ヤフー時代に西田氏が立ち上げた、検索を使ったキャンペーンだ。

「検索数を金額に変えることでの実質的な支援と、3.11のキーワードから検索者が東日本大震災を思い返すことによる風化防止が目的です。また、人数×10円で人数を伝えることでこれだけ多くの人が東日本大震災を忘れていないという応援メッセージとしての意味もあります」

2004年にヤフーに入社し、2006年から「Yahoo! Japan」トップページの責任者を務めてきた西田氏。2011年の震災発生当時、PCで最も見られるページの1つが「Yahoo! Japan」のトップページだった。

「社会的責任を感じており、何かあった時には大いに役立とうと思っていましたが、現実に震災が起きてみると、現地ではとてもPCでインターネットが見れる状況ではなく、ある種の無力感を感じました」

2013年に検索部門へ異動。マーケティングの責任者を務めながら、マーケティングの手法を使って何か取り組みができないかと常々考えていたという。

「Search for 3.11」の発想のきっかけとなったのは、ミネラルウォーターVolvicの「1L for 10L」キャンペーン。ミネラルウォーター1リットルを出荷するごとに、アフリカで井戸を掘り10リットル分の水が供給されるというプロジェクト。

「これと検索、東日本大震災をかけ合わせたらどうなるかと考えたときに、検索を使った復興支援と風化防止というキャンペーンが思い浮かびました」

2024年度キャンペーン特設サイト「3.11 これからも、できること。
2024年度キャンペーン特設サイト「3.11 これからも、できること。」

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