地球沸騰化時代の「社会的共通資本論」―企業人と政策立案者に示唆するもの

新たな市場 ―社会的共通資本論が企業活動と政策立案に示唆するもの

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連載「地球沸騰化時代の『社会的共通資本論』」第9回。人間の心から切り離された近代経済学の現状を批判的に再構築し、根源的な命題の実現に取り組もうと提唱され社会的共通資本の考え方。地球沸騰化の時代に、それが企業人や政策立案者に示唆するものは何か。京都大学名誉教授で地球環境戦略研究機関シニアフェローの松下 和夫氏に連載のまとめを寄稿してもらった。(バックナンバーはこちら

本連載では宇沢 弘文教授の「社会的共通資本」の概念が、地球沸騰化の時代の企業人と政策立案者にどのような示唆を与えるかについて考えてきた。

宇沢教授は、個人の人間的な尊厳が守られ、魂の自立が図られ、市民の基本的権利が最大限に発揮できるような安定的な社会の具現化、いわば社会科学における「人間性の復権」を目指した。そして、経済を人間の心から切り離し、現実を文化的・歴史的・社会的な側面から切り離す近代経済学の現状を批判的に再構築し、根源的な命題の実現に取り組もうとし、自然環境、社会的インフラ、そして制度資本で構成される社会的共通資本の概念の提唱に至ったのである。

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