環境用語集 スマートハウス ― メーカー別比較

このページではメーカー別に、スマートハウスを紹介している。ハウスメーカー各社が、技術を結集してスマートハウスを開発中。

住友林業

2010年11月、スマートハウスのコンセプトモデル住宅を公開。同社は、ライフサイクルカーボンマイナス住宅(LCCM住宅)の実現のためには、地域でのエネルギーを管理するコミュニティエネルギーマネジメントシステム(CEMS)とともに、住宅において3つの電力系統(電力会社からの供給電力、家庭で創りだすエネルギー、蓄電池)と消費するエネルギーを統括して最適にマネジメントするHEMSが不可欠だと考えている。そのため、コンセプトモデルにはこれらの考え方を導入。HEMSの開発では東芝と連携。

また、住友林業は、NECとNECエナジーデバイスが製造するリチウムイオン電池を用いた住宅用蓄電池の共同実証実験を行っており、2010年9月には、日産のEV「リーフ」に搭載されるリチウムイオン電池を、住宅用蓄電池として二次利用するための実証実験を開始。


積水ハウス

積水ハウスは、NTTドコモ、NECなどとともに、2010年11月、総務省「ネットワーク統合制御システム標準化等推進事業」に採択された「スマート・ネットワークプロジェクト」において、ホームICTやEV(電気自動車)関連のサービス基盤で利用する通信規格を用いた実証実験を開始。期間は、2010年11月から2011年3月まで。積水ハウスは、高効率型設備機器・太陽光発電システムなどの省エネ・創エネ技術を採用した環境配慮型住宅において、住宅の様々な情報を管理する家歴システムを導入することで快適性と省エネを両立させるシステムを検証する。

積水化学

積水化学は「太陽光発電+HEMS」がスマートハウスの端緒となると位置付けている。2010年10月には、NECとHEMS領域で業務提携。NECが電力測定装置と家庭用のパソコンでエネルギー消費量を表示するアプリケーションソフトを開発し、2011年春、太陽光発電を搭載したセキスイハイムと組み合わせて販売する予定だ。将来的には、蓄電システムとの連携や家電を制御も行える拡張性の高いシステムにする計画だ。


ミサワホーム「ECO Flagship Model(エコフラッグシップモデル)」

2010年11月、2030年の地球生活を見据え、ライフサイクルCO2マイナスを実現するコンセプト住宅「ECO Flagship Model(エコフラッグシップモデル)」を発表・公開した。このモデルは、太陽光や太陽熱を利用した創エネ技術、高断熱ガラスなどの省エネ技術のほか、家庭内のエネルギー利用を最適化する蓄電池付きHEMSや、EVなどに対応する次世代自動車充電ステーションなどの最新技術を搭載している。

2011年1月7日には、コンセプト住宅の量産タイプを商品化して発売した。量産タイプでは、ソーラーシステム(太陽光発電+太陽熱利用)をはじめ、付加断熱システムおよび基礎断熱、エネルギーモニターシステム、EV・PHV(プラグインハイブリッド車)充電用外部コンセントを標準装備。また、蓄電池付きHEMSや次世代自動車充電ステーションについては、トヨタホームおよびトヨタグループと提携し、早期の商品化を目指している。


大和ハウス「SMA×Eco HOUSE(スマ・エコハウス)」

2010年7月より、国内初となる家庭用リチウムイオン蓄電池付き住宅「SMA×Eco HOUSE(スマ・エコハウス)」の実証実験を2ヵ所の展示場で開始。同住宅には、太陽光発電システムや家庭用リチウムイオン蓄電池、LED照明、EV用充電スタンドのほか、ICTを活用した独自のエネルギーマネジメントシステム「D-HEMS」を導入。「D-HEMS」では、太陽光発電システムで発電した電力を家庭内で消費させる「ecoモード」と、夜間に割安な電力を蓄えて日中使用し、発電した電力は全て売電する「おサイフモード」が選択できる。

また、携帯電話やパソコン、テレビなどから、家電や住宅機器を一括制御することも可能。家電の制御には、「平成21年度スマートハウス実証プロジェクト」で開発した、異なるメーカーの家電製品・設備機器を共通でコントロールするソフトウェアツール「住宅API」を使用している。また、蓄電池には、エリパワーと共同で開発した長寿命で充放電効率が高いリチウム蓄電池を採用。2011年中には、同住宅を商品化し販売する予定だ。

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