この連載では、全12回を通してアスベスト問題と企業リスクについてまとめる。第1回は急激な規制強化のきっかけであるアスベストショックについて、その前後でどのような変化があったのかまとめる。
2005年6月に建材メーカーであるクボタの工場の周辺住民にアスベスト疾患が発生しているとメディアに報道された。アスベストショック(別名クボタショック)とはこの報道によりアスベスト健康被害が急速に社会問題となった現象である。
アスベストショックがアスベスト問題の契機として大きく取り上げられた要因の1つは、工場とは関わりのない周辺住民にもアスベスト疾患が発症していたことにある。
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