アスベストに関する様々な法規制は厳しくなる一方である。そこで全12回の連載を通してアスベスト問題と企業リスクについてまとめる。第8回ではアスベスト含有建材の使用箇所や年代についてまとめた。第9回では国土交通省が昨年創設した建築物石綿含有建材調査者の役割についてまとめる。
アスベストによる健康被害は、アスベストのばく露を受けてから発症するまでにおよそ40年前後の潜伏期間があると言われている。これまではアスベスト建材の製造工場従業員や周辺住民でアスベスト疾患の発症が問題視されていたが、近年ではアスベスト建材が使用されている建物を利用していた人の発症も確認されている。