営農型発電は、太陽光を発電と光合成に利用する。太陽光発電は太陽光を太陽電池で受光し、その一部を利用して発電する。一方、光合成は太陽光を植物の葉にあるクロロフィルで受光し、その一部と二酸化炭素、水を原料に糖を合成(炭素同化)する。「その一部」と記述したのは、太陽光発電と光合成が太陽光の全てを利用できていないからである。今回は太陽光発電と植物の光合成に関連する太陽光の波長とその利用について述べたい。
太陽光の波長と植物の成長
太陽から放たれる電磁波は太陽放射と呼ばれ、約280nmから3000nmの波長が地上に達する(図1)。