環境用語集 VPP(バーチャル・パワー・プラント)

バーチャルパワープラント「仮想発電所」とは

バーチャルパワープラントとは、多数の小規模な発電所や、電力の需要抑制システムを一つの発電所のようにまとめて制御を行うこと。「仮想発電所」とも呼ばれる。2016年時点では、電力の自由化・分散化が進む欧州を中心に、VPPを構築する事業会社が立ち上がっている。

VPPのメリットは、一つ一つは小規模な発電施設や制御システムでも、それらを最新のIT技術によって連動させることで、電力網の需給バランスを最適化できるところにある。大規模な発電施設に投資する必要がなく、建設費用が廉価ですみ、整備も比較的簡単な小規模の発電施設を効率的に利用できるため、経済的であるというメリットも存在する。

バーチャルパワープラント構築事業費補助金

経済産業省の補助事業の1つ。高度なエネルギーマネジメント技術により、電力グリッド上に散在する、

  1. 再生可能エネルギー発電設備
  2. 蓄電池等のエネルギー設備
  3. デマンドレスポンス

など、需要家側の設備・取組を統合的に制御し節減した電力分を、あたかも1つの発電所(仮想発電所)のように機能させる実証事業を支援するもの。平成28年度は29.5億円の予算が計上されている。

バーチャルパワープラント補助事業
バーチャルパワープラント補助事業
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【参考】
FIT新ルール「太陽光発電は運転開始が遅れると買取価格減額、家庭用は認定失効(2016/6/8)
福島県・福岡県で大容量蓄電システムの実証事業 需給バランス改善めざす(2016/4/28)
英国の電力・ガス市場自由化 ―エネルギー貯蔵で生まれた新ビジネス(2016/3/28)

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