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サーキュラーエコノミーへ 期待されるゴミゼロへのイノベーション

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今、欧米で注目を集めているのが「サーキュラー・エコノミー」だ。これは、持続可能な社会を実現することが可能な、新たな経済の概念であり、現実のビジネスとしても大きな期待が寄せられているものだ。従来の経済活動は、資源を採取し、製品をつくり、そして廃棄するという一方通行であった。つまり直線的経済(リニア・エコノミー)だ。それに対して、生産・消費・廃棄のそれぞれの段階で資源を循環させて、廃棄物を出さない。資源が円を描くように循環する経済という意味で「サーキュラー・エコノミー」と呼ぶ。日本は、世界でもリサイクルが進んでいるため、循環型社会という言葉には馴染み深いが、サーキュラー・エコノミーは、さらに一歩進んでおり、経済成長も見込めるというところに違いがある。

そうした「サーキュラー・エコノミー」の考えを日本に根付かせることを目的に、2018年に設立したのが「サーキュラー・エコノミー・ジャパン」だ。当団体は英国NGOのエレン・マッカーサー財団が、国連環境計画(UNEP)の支援で立ち上げたプラスチック削減推進の官民連携活動「New Plastics Economy Global Commitment」への署名機関としても名を連ねている。代表を務める中石 和良氏は、大手企業やベンチャー系IT企業で経理財務・経営企画部門を歴任し、ビオロジックフィロソフィを起業。環境系のビジネスを手がけてきた。欧州発祥の基準「BIO HOTEL(ビオ・ホテル)」の日本への導入も中石氏の仕事だ。BIO(ビオ)はオーガニックを意味し、食事やコスメはオーガニックを使用することが義務付けられ、環境配慮への取り組みも必須である。そこには、ビオホテル協会(日本の場合は日本ビオホテル協会)が定めた厳格な基準があり、それをクリアした宿泊施設がBIO HOTEL認証を取得できる。日本ではまだ3施設しか認証を取得できていない。(ヨーロッパでは約100施設)

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