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二国間クレジット制度(JCM)最前線

気候変動に対応する二国間クレジット制度(JCM)案件の組成に向けて

一般社団法人海外環境協力センター(OECC)は、日本政府が2013年にモンゴルと初めての二国間協定を結んで以来、アジアにおいて20件のJCM設備補助事業を発掘・形成してきた。これまでのJCM案件発掘・形成の業務を通した肌感覚や留意点について記載する。なお、JCM設備補助事業については、本連載第1回「パリ協定下で脱炭素社会を構築 二国間クレジット制度とその資金支援(坂内 修)」の記事をご参照。

世界的な低炭素化への要請

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の「1.5℃特別報告書」によると、現在の全球平均気温は、産業革命頃(1800年代後半)と比較して、すでに1℃程度上昇している。この過去の温暖化は、気候モデルによる再現実験において、産業革命後の人為起源の二酸化炭素(CO2)排出の影響なくしては再現(説明)できないとされている(IPCC 2013)。さらに産業革命前比で2℃まで温暖化が進むと、例えば、アンデス地域の乾季の水資源である山岳氷河の完全消失等の不可逆的現象(ティッピング)の発生可能性が予測されている(図1)。

そこで、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の加盟国によって、地球の温暖化を産業革命前から2℃未満に抑えること(可能であれば1.5℃未満)を目指すパリ協定が2015年に締結された。パリ協定では、途上国のCO2が経済発展に伴い増加することは回避できないことを認識しつつ、世界全体のCO2排出量のピークアウト時期をできる限り早くするものとしている。

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