独公共機関がサブスク開始「月49ユーロで鈍行乗り放題」 気候危機を救うか

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ドイツで昨夏、国内の鈍行列車、路面電車、バスが9ユーロで1カ月乗り放題という前代未聞のチケットが売り出され、各地で大混雑の人気となった。

その経験をもとにドイツ政府は、49ユーロの「ドイツチケット(Deutschlandticket)」の販売を2023年5月に開始した。マイカーで通勤する人たちに公共交通機関に乗り換えてもらい、気候変動対策に寄与しようというものだが……、はたして効果はどれほどだろうか。

破格の9ユーロチケットは混乱の事態に

1ユーロ150円換算とすると、9ユーロは1350円、49ユーロは7350円である。2022年試験的に導入された9ユーロチケットは、 あまりの安さが話題を呼び、人口8300万人のドイツで3カ月で5200万枚を売り上げた。 各地の駅は大混雑して列車の遅れが頻発し、 ホームに人があふれた。私の住むドイツ北部のハノーファーでも、駅の階段が予想以上の利用客の重さに耐え切れず破損した。

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