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ドイツのエネルギーシフトを推進する力(その2)

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ここまでのコラムで、ドイツが推進しようとしている2050年までの「エネルギーシフト」、正確には「エネルギーヴェンデ(エネルギーの大転換)」について解説してきた。再エネのイノベーションについて3回、省エネについて3回、地域暖房とコジェネという高効率化対策についての3回で、おおよその概要はお分かりいただけたかと思う。連載の締めくくりとしてエネルギーシフトにまつわるアレコレを3回にわたって述べる。

再エネ発電のイノベーションの本質は?

再生可能エネルギーによる発電について、ドイツでは、日本では考えられていないレベルでイノベーションが起こっている、あるいは起こりうる環境が整っていることを、この連載のはじめの部分で述べました。(ドイツのエネルギーシフトがもたらした市場とイノベーション(その1)

例えば、出力変動の激しい再エネ電力を主体とするようになるとき、系統安定化対策として将来の目玉になるパワー・トゥ・ガス(P2G)、設備利用率を向上させるための東西向きの太陽光発電や、塔の高さとブレードの大きさ、発電タービンの出力規模を調整した微風風力発電などのイノベーションを一例として掲載しています。

ただし、こうした目新しい取り組みの背後には、当然、伝統的な工業発展の手法である「飽きることなく続けられる地道な既知の技術と思考の向上」という階段状に時間をかけて進む物語が潜んでいます。

例を挙げましょう。ドイツでは、2002年当時の新設の風力発電は、塔の高さが70m程度でした。日本は今でもこのあたりの段階です。それが10年後の2012年には、微風風力発電やより強力で継続的な風を追い求めて、塔の高さが80~140mまで、その地に最適な高さが設置されることになりました。ブレードの大きさも1枚30mを超える程度だったものが、40m、そして50mを超えるようなものまで設置されるようになっています。

(※全文:2,987文字 画像:あり 参考リンク:あり)

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この記事の著者

村上 敦(むらかみ・あつし)

環境コンサルタント

ジャーナリスト、環境コンサルタント。建設会社を経て、ドイツ・フライブルク市に。郡役所・建設局に勤務の後、2002年から独立し、ドイツの環境・都市計画政策を日本に紹介。執筆活動、自治体・企業へのコンサル、講演活動を続ける。持続可能なまちづくりを提案する一般社団法人・クラブヴォーバン代表。著書に『キロワットアワー・イズ・マネー(いしずえ)』、訳書に『メルケル首相への手紙(いしずえ)』など。
環境ジャーナリスト 村上敦オフィシャルサイト

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