近年、さまざまな魚の漁獲量が減ったといわれますが、その一つが日本人の秋の味覚・サンマです。今回は、続くサンマの不良と海水温、降水量の関係について、森田さんに解説してもらいます。
「サンマ不漁と秋の大雨」
2024年のサンマは、漁船が例年より10日も早く出漁したことで、第一陣は大漁のようでした。しかし、この後も大漁が続くかは微妙です。秋の味覚の代表格サンマは、1980年後半のバブル期に比べると、近年の漁獲量はわずか10分の1程度。しかも、サイズは小ぶりになっています。サンマの個体数そのものが減少し、他国の漁獲量が増加しているほかに、生息域が変化していることが理由の一つです。