お天気キャスターでおなじみの森田 正光氏が、環境問題や異常気象をはじめ地球のアレコレについて語るコラム。今回は、昨年の夏の記録的な高温や今春の暑さを振り返りながら、今年の夏の暑さについて考えてもらいました。記憶に新しいインドネシアでの火山の噴火は影響するのでしょうか。
火山噴火は焼け石に水か
昨年から今年にかけても、温暖化の勢いは止まっていません。さまざまなところで異常気象が起きています。
今年(2024年)3月、気象庁は前年(2023年)の異常気象をまとめました。夏の記録的な暑さは記憶にべっとり貼りつくほどで、東京は7月に35℃以上の猛暑日が13日現れ、これまで1位だった2001年の7日を大きく上回りました。また、フェーン現象が重なった影響で、8月10日は新潟県糸魚川市で気温が31.4℃までしか下がらず、「最低気温の高い方からの全国歴代1位」を更新しました。太平洋高気圧の北への張り出し、ジェット気流の蛇行、温暖化傾向などが高温の要因です。