電力自由化・地域エネルギープロジェクト研究員 村井哲之の実践日記

(第20回)新電力ビジネス ―構想から新たなステージへ(2ページ目)

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沢山の『セレンディピティ』に巡り合えたのも、偶然ではなかったと思っています。エネルギーマネジメントの業界で、これまでもずっと本気で考え続けてきたことをこの8ヶ月で、学び、考え、実践して、また、考えて、考えて、考え抜いた先で彼女に出会った気がします。

そして最大のそれは、身近なところからもたらされました。「全国節電所1万箇所建設計画」「全国のスーパーにおける店舗のゴミの完全なる『見える化』計画」を一緒に進めている会社の経営者の方々の勧めで、人的・資金的な支援も得て、起業するなら最後はこの社名と決めていた「株式会社エネルギーマネジメント総合研究所」を立ち上げることが出来ました。前の会社の創業メンバーも株を持ってくれました。

役員陣も自慢です。私がエネマネ業界で初めて食品スーパーの「電気」の『見える化』を行う前に、飲食業界で初めて「電気」の見える化を行い、ニュースステーションで取り上げられた会社の責任者の方、新電力ビジネスの歴史や未来を語るとその現場経験力により右に出るものがいないと言われている方(大学院に2度講師として来てくださった)が経営に参加してくれました。

この会社は、事業構想大学院大学で出会った多くの経営者の方々との協業をベースに、「電気」と「廃棄」の見える化を事業の柱としています。"一点突破全面展開"で、省・創・蓄を行う総合エネルギーマネジメントのリーディングカンパニーとして世の中に貢献する様々な新電力事業(ビジネス)を構想し、世に送り出していくことを事業の目的としています。

8ヶ月で本当に多くの変化がありました。当初の構想からは7~8回変わっている気がします。研究員として必死に"学ぶ"こと、一所懸命に"交わる"ことで事業を構想して行く中、その時々に「確かな判断」が出来たからこそ今がある気がしています。(インドネシアでのPKSを燃料としたバイオマス発電事業、及び、同国でのもみ殻、PKSを中心としたバイオマス燃料調達事業は株式会社イブロンで引続き取組みます。)

私の卒業の条件は、この会社で残り3ケ月で1円でもいいから利益を生み出すことになりました。それは、私にとって、事業構想大学院大学から、「回答付きの問題用紙」を頂き、ありがとうございました!そんな感じがしています。

事業構想大学院大学 ガス・電力小売・地域エネルギー事業構想
~地域でエネルギー事業を興すプロジェクト研究~
研究員募集中(4月開始)
地域経済と環境に貢献する地域エネルギー事業を構想する。2016年4月の電力小売全面自由化、固定価格買取制度(FIT)を活用した発電事業、地域資源であるバイオマス、風力、水力、太陽光、地熱などを用いた永続的な再生可能エネルギー事業を模索する。自社の経営資源、地域資源を活用すべく捉え直し、理想の事業を実現するための実践的研究会。全国より45社の企業幹部が参画中。

      

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