
経済から環境に寄与するキームガウアー地域通貨
持続可能な試みにはさまざまなものがあるが、そのひとつは地域通貨かもしれない。南ドイツのキームガウアー湖周辺で、2003年からキームガウアー地域通貨が使われている。特徴は使用額の3%が地域内の公益団体に寄付されること、また通貨価値が半年ごとに3%減ることである。早く使わなければ価値が減るため、ユーロの4倍流通の速度が早く、また自分の好きな団体を指定できるため、利用するモチベーションが持続する。
地元のエコ電力を地域通貨で買う
日本でもシュタイナー学校で知られるルドルフ・シュタイナーは、お金についてさまざまな考えを巡らし「物は古くなれば価値が減るのに、お金だけ減らないのはおかしい」「経済活動を通じて余剰に生まれたお金は文化や芸術、教育に使うべき」と考えた。この考えをもとにクリスチアン・ゲレリさんは16年前、南ドイツのシュタイナー学校で生徒たちとこの地域通貨をはじめた。もともとの目的は体育館の費用を集めるためで、提携している店で保護者が買い物すると、店が買い物額の3%を学校に寄付するというしくみだった。今では周辺自治体に広がり、オーガニック店やレストラン、カフェ、薬屋、書店、建築事務所など約430の事業所が参加している。
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