先日、ある航空会社のビジネスクラスシートを紹介するイベントで照明のデザインをする機会を頂いた。
フライトとセラピーの組み合わせ。
なんのことだかさっぱりわからないとは思うが、別に言葉通りに飛びながらなにかしらの治療を行うわけではない。忙しく働くビジネスマンにビジネスクラスに新しく導入されるシートに腰掛けてもらい、その居心地の良さで日頃の疲れを解消してもらいつつ、ついでに香りと音と光を駆使して心まで癒してしまおうという随分と大盤振舞いな企画なのである。
(中略)
(以上前回より)
心を癒す色とは
問題はここからである。 光の強弱やムラなどから感じる快適さや不快さは、恣意的とはいえ、それを生業にしているのだからある程度、自信を持って判断できる。
ところが色の変化やその速さといった変化が人の心にどの程度作用するものかは正直、よくわからない。事前に本などで調べて、心を癒す色としては緑や青に効果があるとは掴んでいたのだが、どうにも釈然としないまま当日を迎えていたのだった。
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