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気候変動・省エネ分野におけるナッジ活用の最新動向と社会的インパクト

(4)省エネするかはコストとベネフィットのバランスで決まる?(後編)

連載第3回目では、パーソナル・ナッジに向けてモデル化された、省エネ行動の実行要因モデルについて解説しました。今回は、このモデル化の成功のポイントを、三浦輝久氏(電力中央研究所 上席研究員)、服部俊一氏(電力中央研究所 主任研究員)、澤井大樹氏(イデアラボ 代表取締役)、および伊藤言氏(イデアラボ 研究員)へのインタビューを交えて考察していきます。加えて、本モデルを応用することによるナッジの新たなフレームワークを提案したいと思います。

まずは家庭内の省エネ行動を網羅的に把握することからスタート

――本研究では、省エネ行動のパーソナル・ナッジを実現するために、まず家庭内の省エネ行動のメカニズムを明らかにしています。なぜ、そのようなアプローチを取ったのでしょうか?

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三浦 ナッジは、コンビニエンスストア等に見られる「次の人はココに並んでください」という足跡のマークに代表されるように、個別の行動に対して適用する必要があります。足跡マークの例でいうと「列に並ぶ」という個別の行動に対してナッジを適用する必要がありますよね。一方で、「省エネ行動」は個別の行動ではなく、省エネのために行う行動全体を指します。そのため、パーソナル・ナッジを実現するには、まずは省エネ行動を個別の行動に落とし込むこと。そして、各個別行動に対して、どのようにナッジをかけると有効なのか(どのようなときに実行されるのか)というメカニズムを押さえておくことが必要となります。しかし残念ながら、個別の省エネ行動や、そのメカニズムを網羅的かつ体系的に整理している研究事例が存在しなかったので、自分達で明らかにすることから研究をスタートしました。

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