連載「再エネビジネスの視点で捉える電力業界における最近の注目動向」第18回。電力自由化後の数年間で、多くの地域新電力が設立された。2020年度冬場の市場価格の高騰は、地域新電力にどのような影響を与えたか。資源エネルギー庁が行った策や残る課題とは何か。再エネ電力事業の最前線で立上げ・運営をリードする小嶋祐輔氏が解説する。(バックナンバーはこちら)
前回に続き、地域新電力について取り上げていく。電力自由化後の数年間で多くの地域新電力が設立された。その後の市況の変化は、地域新電力の経営にも大きな影響を与え、現在の地域エネルギー政策にも余波影響を残している。地域新電力に関与する事業者の皆さまに、事業の背景として参考にしてもらいたい。
地域新電力にも影響を与えた市場価格の高騰
2020年度冬場の市場価格の高騰は、多くの小売電気事業者の経営に影響を及ぼし、地域新電力に対してもそれは同様であった。