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電力改革で生まれる新事業

再エネ導入量の拡大には、十分な国民説明と事業者の強い自覚が必要

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地球温暖化問題の議論で世界をリードするドイツは系統電力の約30%を再生可能エネルギーで賄い、2050年までに80%まで高めようとしている。しかし、実際にドイツで話を聞くと、再生可能エネルギーの普及拡大に貢献した固定価格買取制度に対する評判が意外なほど良くない。まず、経済的な負担が大きすぎる。産業界の負担を避けたため、一般国民の負担が高まっている。賦課金が高くなると電力価格に下方の圧力がかかるという。エネルギーの財布には限りがあるので、賦課金の負担が増えるほど、できるだけ安く電力を買おうとするからだ。

固定価格買取制度のもう一つの問題は、他の電源が再生可能エネルギーの導入に伴う需給調整の負担を押し付けられることだ。固定価格買取制度では再生可能エネルギー由来の電力を送電網に優先的に受け入れなくてはならない。他の電源では、IPPにしても、PPSにしても、送電網の管理者が提示した条件を満たさないと送電線に電力を流すことはできない。再生可能エネルギーにはこうした条件が課されないが、他の電源は調整負担を押し付けられるのだ。

(※全文:2,126文字 画像:なし 参考リンク:なし)

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この記事の著者

井熊 均(いくま・ひとし)

日本総合研究所 創発戦略センター所長

1983年早稲田大学大学院理工学研究科修了後、同年三菱重工業株式会社入社。1990年に株式会社日本総合研究所入社ののち、産業創発センター所長を経て、2002年より現職。2014年より同社常務執行役員。早稲田大学大学院 非常勤講師、内閣府 官民競争入札等監理委員会 委員などを兼務。専門分野は事業の計画・提携・運営、産業政策、ベンチャービジネス、環境産業、公共IT政策、地域経営、公共財政、中国・アジア市場など。

著書に『エネルギーサービスプロバイダー』(日刊工業新聞社、共著2002年)、『分散型エネルギー』(日刊工業新聞社、編著2004年)、『次世代エネルギーの最終戦略』(東洋経済新報社、2011年)など多数。新著は『なぜ、トヨタは700万円で「ミライ」を売ることができたか?』(日刊工業新聞社、編著2015年)

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