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これからの木質エネルギービジネス

岐路に立つ日本の木質ペレット産業

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木質ペレット市場の拡散パターン

木質ペレットの商業生産は1970年代にアメリカのオレゴン州で始まったとされる。このころの北米では製材工場の大型化が進んでいて、大量に発生するおが屑の処理が問題になっていた。おが屑はそのままでは燃料になりにくい。これをペレットにすることで優れた燃料になったのである。

しかし最初から順調に普及したわけではない。80年代の石油価格の下落で後退を余儀なくされ、出鼻をくじかれる。環境意識の高まりや化石燃料価格の上昇を受けて、市場の拡大が本格化するのは、90年代の後半あたりからである。

ユーロッパではスウェーデンがその先陣を切り、オーストリア、ドイツ、イタリアなどがこれに続いた。現在はその周辺の諸国でペレットの生産と消費が増えている。この拡散の波は少しずつアジアにも及び始めたが、本格的な展開はこれからである。

2010年の時点で木質ペレットの生産と消費の状況を国別にグラフに落とすと図1のようになる。生産量ではアメリカ、カナダ、ドイツ、スウェーデンの4カ国が抜きんでている。北米と欧州以外の国々には右端に寄せられているが、日本も含めて量的には微々たるものだ。ただ、最近ペレットの生産が増えているとされる中国が表1から抜けている。

(※全文:5,075文字 画像:あり 参考リンク:なし)

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この記事の著者

熊崎 実(くまざき・みのる)

 1935年岐阜県生れ。農林省林業試験場(現・森林総合研究所)林業経営部長、筑波大学農林学系教授、岐阜県立森林文化アカデミー学長を歴任。現在は、筑波大学名誉教授、日本木質ペレット協会会長、木質バイオマスエネルギー利用推進協議会会長。専門は国際森林資源論、農学博士。

 著書に『林業経営読本』(日本林業調査会)、『木質バイオマス発電への期待』(全国林業改良普及協会)『木質エネルギービジネスの展望』(同左)、『木質資源とことん活用読本』(編著、農文協)ほか。訳書に『日本人はどのように森をつくってきたのか』(C.タットマン、築地書館)、『樹木学』(P.トーマス、築地書館)ほか多数。

 木質バイオマスエネルギー利用推進協議会への相談は「info@w-bio.org」まで。

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