連載「これから始めるリーダーのための脱炭素ステップ解説」の第8回。「脱炭素施策を実行できた。成果はどう開示すればよい?」「ステークホルダーからの評価を得るのに効果的な情報開示方法は?」。今回はいよいよ脱炭素施策実行の成果を開示する際に気を付けるべきポイントを解説。数多くの企業課題解決を成功に導いてきたプロレド・パートナーズの環境コンサルティングセクターリーダー石塚 遼氏に道案内してもらう。(バックナンバーはこちら)
前回は、脱炭素の施策を実行する際に気をつけるべきポイントを示した。今回はこれまでのステップの集大成として、施策実行の後に行う対外的な情報開示のポイントを解説する。
施策の成果だけでなく計画も開示
「着手以前でもCO2排出量を開示するだけで十分な情報となる」と前に述べた。そこから脱炭素の計画(ロードマップ)を立て、経営陣との合意形成を経て、実際に脱炭素施策を実行し削減ができたら、。多大な労力を注ぎこんだ分、いち早く成果を開示してステークホルダーの評価を高めたいと息巻く所だろう。しかし、成果の開示だけでは評価は得づらいので注意が必要だ。まずは、施策の全体像をステークホルダーに理解してもらうことが重要である。