「スコープ3を削減する方法は?」「サプライヤーに協力を要請するときのポイントは?」。スコープ3を削減するときに必要となる具体的なポイントについて、数多くの企業課題解決を成功に導いてきたプロレド・パートナーズの環境コンサルティングセクターリーダー石塚遼氏に道案内してもらう。(連載第15回、バックナンバーはこちら)
今回はスコープ3の算定後に行う削減の方向性について解説する。
削減できるところから始めるのが鉄則
以前、ボリュームゾーンから削減をするのが効率的だと述べたが、スコープ3は現実にそうは行かない場合がある。例えば、カテゴリ1(購入した製品・サービス)の排出量が多いとしても、仕入先が自社よりも優位な立場にある場合や、農業などの一次産業の場合がそれに該当する。スコープ3は他社の排出量であると前回説明したが、それでも他人任せや対話だけでなく、自社で取り組めることはある。まずはできるところから優先して検討すべきだ。