「スコープ3を算定する方法は?」「サプライヤーとの対話で目指すことは?」。スコープ3はどのように分類し、算定するのが評価につながるのか。数多くの企業課題解決を成功に導いてきたプロレド・パートナーズの環境コンサルティングセクターリーダー石塚遼氏に道案内してもらう。(連載第14回、バックナンバーはこちら)
前回は、算定ルールから考えるスコープ2の削減テクニックを解説した。今回はスコープ3の算定について解説する。
スコープ3は「お隣さん」の排出量
スコープ3は複雑で分かりにくいとよく言われる。スコープ1と2が自社で消費するエネルギーに関するCO2排出量であるのに対し、スコープ3は他社が排出しているCO2を集計するものだ。スコープ3のうち、例えば、「購入した製品・サービス」とされるカテゴリ1は、自社が購入した製品に関する排出量である。算定対象はあくまで直接の取引先である「お隣さん」に限られる。