「脱炭素に関する情報開示を行う意義は?」「何をどう開示すれば評価されやすい?」。情報開示を行う際にサプライヤーから高評価を得るためのポイントについて、数多くの企業課題解決を成功に導いてきたプロレド・パートナーズの環境コンサルティングセクターリーダー石塚遼氏に道案内してもらう。(連載第16回、バックナンバーはこちら)
前回までの解説で、脱炭素に関する情報開示の準備が整ってきた。今回は情報開示に向けた優先順位の考え方を解説する。
情報開示の優先順位の考え方
企業が脱炭素に関する情報開示を行う意義は、不透明な将来に対して、少しでも人類が豊かに暮らせるように、一企業として自分たちと向き合い、将来に向けて何を考えているのかを示すことである。これはすなわち自社の経営者による不透明な将来と自社のビジネスを統合した戦略の披露の場であり、正確に・分かりやすく伝えることが重要である。伝え方のポイントやストーリーは企業によってさまざまだが、優先順位を付けるのであれば、以下であると考える。