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日本文明を環境から解き明かす

日本史の謎は『地形』からひも解ける 日本文明誕生の地、奈良盆地の秘密

緑に囲まれた奈良盆地

日本文明は奈良盆地で生まれた。

何故、日本文明はこの奈良盆地で生まれたのか?何故、大阪ではなく、京都ではなく、名古屋ではなかったのか?何故、奈良盆地で飛鳥京、藤原京、平城京と次々と都が造られたのか?

このような疑問が湧いてくるが、これに答えてくれる歴史家は少ない。

実は、奈良盆地には日本文明が誕生する条件が揃っていた。奈良盆地の地形と気象がその条件であった。奈良盆地の土地と気象が、日本文明の誕生を下支えしていた。

日本書記(宇治谷孟「全現代語訳、日本書記」)の中で、神武天皇が東へ向かう「東征」で、塩土老爺(しおつちのおじ)の逸話がある。塩土の老爺は、先発して敵陣を見てくる斥候隊であった。歳を取った爺さまだったので、敵の目を欺けたのだろう。

その塩土老爺が、神武天皇に向って「東に美き地あり。青山四周り(せいざんよもめぐれり)」と報告している。つまり「大将、大将、東に美しい土地がありましたよ。全周が緑豊かな山々で囲まれた土地です」。この情報を得た神武天皇はその奈良盆地に向った、という逸話である。

日本書記の信憑性について、今も議論が続いている。しかし、奈良盆地の地形を表現した塩土老爺の言葉は、実にリアルである。美しい地形の奈良盆地を発見した爺さまの興奮した息遣いが伝わってくる。

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