メタンの熱分解で生成するCO2ゼロの水素は「ターコイズ水素」という通称がつけられている。既存の施設から出る天然ガスやバイオガス(生ごみなどの燃焼)を熱分解すると、このターコイズ水素が生成され、その施設で使うことができる。分解時には固体炭素も生成され、さまざまな産業に利用できる。
米シアトルのModern Hydrogenは、今春、約200万人に天然ガスを供給している北米のガス会社、NW Naturalの中央資源センターに3年間のパイロットプラントを設置した。ガス会社としては北米初のメタン分解装置の導入で、生成した水素を天然ガスに5〜20%混ぜて供給する上で問題がないかを調べていく。同社の装置は農家でも導入されている。