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省エネ建築普及で木造が売れる

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ドイツ国内の戸建て住宅は、数字で見ると組積造が約85%で大多数を、それに対して15%の木造住宅は少数派と言えます。ただし、過去10年で注目を浴びてきた、あるいは割合を伸ばしてきたのは木造住宅です。特に、建築物の省エネ基準EnEVの導入と同時に、躯体や一次エネルギー等、様々な項目に対する要求がされるようになり、また、度重なる基準強化を通し、全体の割合では5%程度の増加を遂げています。省エネ建築普及でなぜ木造が増加していくのでしょうか。

木は高気密高断熱に向いている

木造建築増加の背景を、まずは、技術面と省エネ基準強化の関連性から考察すると、次のような事情が予想されます。一つ目は、断熱性能に対する要求が厳しくなったことで、断熱材の厚みが増加、自動的に壁が厚くなってきたことです。組積造と比較して、木材の元来もつ断熱性能により、木造壁の厚みは、同じ断熱性能を出す場合、その他の構造よりも薄くできるという利点があります。ですので、場合によっては屋内の面積が10%ほど広くなることもあり得ます。こういった差は、基準が厳しくなるほど広がるわけです。

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