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「新デンマルク国の話」 - 自然エネルギーで豊かな国へ

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明治の思想家、内村鑑三の「デンマルク国の話」は、敗戦によって肥沃な地域を失ったデンマークが、荒地を植林し牧畜で豊かな暮らしを実現した19世紀の歴史を語ったものだ。1970年代の石油危機を経験したデンマークでは、今日、自然エネルギーで豊かな国をつくる「新デンマルク国の話」が現実のものとなっている。

「デンマルク国の話」と「新デンマルク国の話」

私と同世代の方の中には、小学校の時、国語の教科書に載っていた内村鑑三の「後世への最大遺産 デンマルク国の話」という物語を読んだ記憶がある方もいるのではないだろうか。デンマークは、19世紀後半にドイツ、オーストリアとの戦争に敗れ、国土の中で最も肥沃だったシュレスウィヒとホルスタインの2州を奪われた。困窮の極みに達する中で荒地に植林をし、牧畜を国の産業として育て、豊かな国によみがえった、という国の再生の物語である(現在では、青空文庫で読むことができる)。

50年も前に読んだものを思い出したのは、1970年代の石油危機に直面したデンマークが、風力発電開発を進め、今では、電力供給の柱にするととともに、ヴェスタスに代表される成長産業とすることに成功した経緯が、19世紀の物語にぴったり重なって見えたからである。

(※全文:2,176文字 画像:あり 参考リンク:あり)

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この記事の著者

大野 輝之(おおの・てるゆき)

公益財団法人 自然エネルギー財団 常務理事

東京大学経済学部卒。1979年東京都入庁。「ディーゼル車NO作戦」の企画立案、「温室効果ガスの総量削減義務と排出量取引制度」の導入などを担当。省エネルギーの推進、自然エネルギーの普及を図る数々の施策を産業界の合意を形成して実現し、国に先駆ける東京都の環境政策を牽引してきた。2010年7月から3年間、環境局長を努め、2013年7月に東京都を退職。2013年11月より現職。東京大学などの非常勤講師を務める。著書に『自治体のエネルギー戦略』『都市開発を考える』(ともに岩波新書)、『現代アメリカ都市計画』(学芸出版社)など。

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