前回の連載で紹介したように、カリフォルニアの州都サクラメントを中心とする地域に電力を供給するサクラメント電力公社(以下、現地の呼称のSMUDと書く)は、全米の自然エネルギー導入を先導するカリフォルニア州の中でも、更に一歩進んだ取組みを進めている。2013年の時点で年間電気供給量の29%を自然エネルギーでまかなっているし、これに大規模水力発電の発電量を加えれば、全体の半分程度に達する。導入率だけでなく、自然エネルギー施策自体も、州政府より一歩先に取組を進めてきている。
州政府より先にRPS目標を設定
RPSとは"Renewables Portfolio Standard"の略称で、電気供給事業者に自然エネルギーでの供給を義務付ける電力の割合を意味する。日本でもRPS制度が2002年から導入されていたが、日本の場合には導入義務が供給量の1.35%という低いものであり、全く有効に機能しなかった。
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