世の中には脱原発を決めて自然エネルギーを推進するドイツのエネルギー政策を、何としても「失敗」と描きだしたい勢力があるらしい。10月6日にファイナンシャルタイムズが掲載した社説「The costly muddle of German energy policy」もその表れなのだろう。「メルケルが脱原発を決めたのは大きな誤り」と書いて、「失敗」の根拠をあれこれあげつらっている。どれも言い古されたネタばかりだが、「ファイナンシャルタイムズが言うのなら本当かも」と思う人もいるかもしれない。
自然エネルギー財団では、ドイツのエネルギー政策に関するシンポジウムを開催したり、ホームページで特集コーナーを設けたりしているが、この連載コラムでも、この社説の中に出てくる「誤情報」をとりあげておこう。
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