今回は、「イノベーション政策」としてスマートグリッドを捉え、その観点から、従来のスマートグリッドの進め方=「プランA」では不十分であること、「プランA」とは異なるスマートグリッドの「プランB」のアプローチを取らなければならないこと等を論じます。
「イノベーション政策」としてのスマートグリッド
日本経済は、「失われた20年」と形容される長い停滞のトンネルの中にあります。また、2008年のリーマンショック後の経済危機から立ち直りかけたかに見えた世界経済は、2011年に入りギリシャ危機がイタリア危機、ヨーロッパ全体の危機にまで発展し、さらには中国、インド、ブラジルなどのBRICS諸国の経済にも変調が見られるなど、経済成長の鈍化に伴う大停滞時代の瀬戸際にあります。
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