
Google本社(カリフォルニア州 マウンテンビューアンフィシアター)
スマートグリッド、スマートコミュニティに関する新産業の創生やイノベーション(=スマートイノベーション)について解説していますが、今回は、その4回目として「日本でスマート産業クラスターを形成するために最も必要なものは何か」について解説します。
項目としては、
1.「起業家精神」などのカルチャーインフラの形成も重要、
2.シリコンバレーは「Habitat」(自生地)という表現されるにふさわしい地域、
3.ソーシャルキャピタルの形成も大事、です。
「起業家精神」などのカルチャーインフラの形成も重要
シリコンバレーではアップルやグーグルなど世界的な企業が発展を遂げています。「スマートイノベーション」を担う電気自動車、太陽電池、HEMSやBEMSに関連する企業も数多く生成、発展しています。
前回の連載「日本にスマート産業クラスターを形成せよ」において、シリコンバレーモデルが掲載された背景として6つのインフラ要素、すなわち、
(1)スタンフォード大学をはじめとする多くの大学や研究機関の存在、
(2)数多くの起業家の存在、
(3)ベンチャーキャピタルやエンジェルによるリスクマネーなどの供給、
(4)ナスダックなどの新興株式市場における資金調達メカニズム、
(5)会計士、コンサルタントなどのサポート人材の存在、
(6)世界からの人材供給メカニズム、
を指摘しましたが、シリコンバレーはこれらのインフラ要素が長い何月を経て醸成されてきた地域と言えます。
これらの4つのインフラ要素が醸成され、シリコンバレーというハイテククラスターの形成、発展を促すことになった根底にある最も重要なことは、極めて社会文化的なカルチャー、文化遺伝子(ミーム)に関係したものです。 それは、
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