見えてきたスマートグリッドの現実

「電力大改革時代」に必要なスマートグリッドの「プランB」 ~欧州におけるスマートグリッドの「プランB」の展開(1)~

「電力大改革時代」の到来と「プランB」の必要性

日本では、東日本大震災・福島第一原発事故後の新しいエネルギー需給状況を踏まえ、電力の自由化(小売事業解禁も含めた小売自由化範囲の拡大、柔軟な料金メニューによる需要家のピークカット誘引の強化、電力卸売市場の整備、コジェネ推進などの自家発の電力事業参入促進、系統接続ルールや運用ルールの見直しなど)、10電力体制と称される地域独占制の見直し、「発送電分離」の検討を含めた電力市場の改革、電力再編などを含めたエネルギー構造改革が行われることになっています。日本の電力システム始まって以来の大改革であり、総合エネルギー調査会の「電力システム改革専門委員会」(委員長、東京大学大学院の伊藤元重教授)において2012年夏までに報告書が取りまとめられ、13年の通常国会に電気事業法などの改正案が提出されようとしています。また、12年夏には、新しいエネルギー基本計画、温暖化効果ガスの排出目標、原子力政策大綱が決定されることになっています。

まさに「電力大改革時代」の幕が開いたと言えますが、電力システムの大改革は電力産業だけにとどまらず、ガス、石油などのエネルギー関連産業はもとより、情報通信通信産業、自動車産業、家電産業などにも大きなインパクトを及ぼすものです。主要電力11社の売上高の合計だけで16兆3000億円(2010年3月末)、ガス、石油などのエネルギー産業、情報通信、自動車、家電などの関連産業の市場を含めると、数十兆円に達するという市場規模を考えただけでも、日本経済に多大なインパクトを与えるものであることがわかります。

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