
2025年は脱炭素を目指す各国政府や企業などにとって極めて重要な年である。温室効果ガス(GHG)の実質排出量をゼロにする「2050年」まで25年、その達成に向けた中間評価の「2030年」まで5年の節目にあたるからだ。政府が主導する先進的な脱炭素先行地域の認定数が目標の100件に到達するかどうかも注目される。
2025年展望-節目を迎える脱炭素
政府は産業革命以後の地球の平均気温上昇を1.5度以内に抑えるとした2015年のパリ協定に基づき、2030年度までにGHGを2013年度比で46%削減、2050年までにGHGの排出量を実質ゼロにする目標を掲げる。政府によると、2022年度時点での削減率は22.9%で、現状はほぼ「目標通りの削減」が達成できているという。