
商社や商船などの貿易業界が2025年、アンモニアや水素といった化石燃料の低炭素化に資する燃料の導入を本格化させる。日本は電源の約7割が化石燃料を多用する火力発電で、脱炭素に向けてまず「脱石炭・石油」をめざす戦略だ。だが、アンモニアや水素の活用は化石燃料温存との批判が強く、日本の「化石大国」返上への道は遠い。
2025年展望-貿易業界の「脱石炭・石油」
三菱商事(東京都千代田区)は2024年9月、米国石油大手のエクソンモービルが米国で進めるクリーン水素・アンモニア製造プロジェクトに参加することを明らかにした。米国テキサス州の複合施設で年間約90万トンのクリーン水素の製造に加え、製造した水素の一部を原料とした年間約100万トン程度のクリーンアンモニアの製造を計画する。