
トランプ米大統領が4月2日に発表した世界共通関税、相互関税の影響は計り知れない。米国の巨額貿易赤字を問題視するトランプ氏は対米輸出の多い国に容赦なく高関税をかけた。自由貿易を身上としていた米国が一気に保護主義に傾く中、脱炭素、循環経済など環境系の施策や産業・事業への影響はどの程度あるのだろうか。(前編はこちら)
対米輸出、4〜5兆円のコスト増見込み
トランプ関税発動の大きな理由とされた貿易赤字という観点で言えば、日本への影響が大きいのは対米輸出産業になる。日本の対米輸出で比率が大きいのは自動車に加え、原動機や半導体製造装置などの一般機械、重電機器、電気計測機器などの電気機器になる。