日産と美瑛町、自然を守るブルー・プロジェクト始動　EVを活用

日産自動車（神奈川県横浜市）と旭川日産自動車（北海道旭川市）は1月11日、北海道美瑛町と、電気自動車（EV）を活用しながら、自然を守るプロジェクトを開始すると発表した。

EV推進エリアを設定しサステナブルツーリズムなどを促進

プロジェクトの名称は、「ブルー・プロジェクト」。今ある状態から次の状態に移るトランジション（移行）と、自然との共生・循環・再生を通して新しい価値を生み出すリジェネレーション（再生）をテーマに、自然豊かな美瑛の森や農業の営みにより創り出された美しい丘を、100年先まで残すことを目指す。

具体的には、大雪山国立公園などをEV推進エリアに定め、サステナブルツーリズムを促進するほか、EVオーナーとともに森林を保全する「ブルー・プロジェクトの森（仮称）」の創設など、地域や来訪者と一体となった持続可能なアクションを継続的に行っていく。

2022年には、「ゼロカーボンシティ宣言」を表明

美瑛町は2022年4月、2050年までにCO2排出量を実質ゼロとする「ゼロカーボンシティ宣言」を表明。これまでに、日本ジオパークに認定された十勝岳や美しい丘の景観などの自然環境保全に積極的に取り組んでいる。CO2排出削減の取り組みでは、日産のEV「日産リーフ」を公用車として導入している。

日産は現在、EVに関する知見を生かし、脱炭素や災害対策、エネマネ、観光、地方での交通課題などの地域課題の解決を目指す電動化アクション「ブルー・スイッチ」を推進中だ。

なお、両者は、1972年の日産スカイラインのCMのロケ地が同町で行われた縁から、今後100年の共創を検討。今回、同プロジェクトを含む包括連携協定を締結した。