大林組とトヨタ自動車、炭素繊維強化プラスチックをコンクリート材に再生利用

大林組（東京都港区）とトヨタ自動車（愛知県豊田市）は11月9日、共同で炭素繊維強化プラスチック（CFRP）の端材を、コンクリート補強用短繊維として再生利用する新たな技術「リカボクリート™工法」を開発したことを発表した。

CFRPが持つ強度を活かしながら再利用を実現する「リカボクリート工法」

CFRPは、軽量で強度が高く、耐久性に優れ、水素を燃料とする燃料電池車の水素タンクや航空機、風力発電の風車ブレードなどに利用されている。しかし、CFRPの性能を保ったままで再利用することは難しく、端材のCFRPは電炉で鉄をリサイクルする工程での原料として使用するにとどまっていることが課題であった。
今回の共同開発した「リカボクリート工法」によりCFRPが持つ強度を活かした利用を実現。トヨタの燃料電池車「MIRAI」の水素タンクに使用されているCFRPを再利用し、トヨタ明知工場内の部品置き場床面に初めて適用した。