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気候変動交渉の現場から

気候変動次期枠組みにおける政策動向と今後の勢力図(2) 米中5つのイニシアティブ

島田 久仁彦

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(※前回の記事)

大型車および中小型車からの温暖化ガス排出抑制については、大型車は米国においては現在のところ、運輸部門において最も排出の伸びが大きい排出源であることと、中国ではheavy-duty vehicleが国内で消費されている燃料を半分を占めることから、気候変動対策、特に排出削減努力の観点から、双方にとって重要性が高いと理解されている。

また、中小型車についても、温暖化効果ガスの排出に占める問題は深刻で、同時に燃料消費および大気汚染問題の重大な問題となっている。合意によると、このイニシアティブにおいては、1)heavy-duty vehicleの燃費基準の向上、2)よりクリーンな燃料の使用と排出制限技術の導入、3)より高効率でクリーンな車両の開発などの施策を通じ、CO2とBlack carbonの排出規制を行う包括的な政策の実施を行うことになっているとのことだ。

ちなみに、こちらの分野については、以前にもご紹介したCCAC(Climate and Clean Air Coalition)ですでに両国とも参加して協力が進められているが(ちなみにCCACで唯一、中国がメンバーとなっているのがこの分野)より迅速に施策を講じるために、まず2か国で実施を急いだと言われている(当初、日本とカナダ、スウェーデンがそれぞれの外交ルートを使って中国への働きかけを行うことになっていたが、一向に効果が出てこないので、CCACを重要視する米国が中国と2カ国での実施に踏み切ったとされている)。

この分野だが、日本の技術が大いに貢献できる分野であるので、何らかの形で参入できれば大きなチャンスになれるものと考えられる。

(※全文:2,687文字 画像:なし 参考リンク:なし)

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この記事の著者

島田 久仁彦 (しまだ・くにひこ)
島田 久仁彦 (しまだ・くにひこ)

 国際的に有名な交渉ストラテジストとして知られ、国際会議のファシリテーションのプロフェッショナルとして認められている。現在KS International Strategies社のCEOを務める傍ら環境省参与およびSun Investment社のパートナーとしても活躍。


 これまでに環境省国際調整官として気候変動交渉で政府代表団でリード交渉官を務めると同時に、数々の議題で交渉の議長なども歴任。

 2010年10月に名古屋で開催された生物多様性第10回締約国会議(CBD-COP10)では、議長補佐を務め会合の成功に寄与した。環境問題、とくに気候変動問題には、1997年から関わっており、気候変動の国際交渉においては知らない人がいないと言われるほど名が知られている。2012年3月、これまでの活動が評価され、世界経済フォーラムのYoung Global Leaders 2012(YGL2012)に選出された。

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