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気候変動交渉の現場から

科学からのメッセージ:IPCC第5次報告書が伝えること(4)

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未だに気候変動に対して聞かれる「懐疑派」のウワサ。曰く、「気候変動は短期的に起こる気象現象であり、大騒ぎするようなことはない」。

しかし、本当にそうだろうか。ここ数年、長く続く猛暑や極寒の冬が世界中を襲っている。

以前に比べはるかにデータの信用性や質、科学的な知見の精度が上がった「IPCC第5次評価報告書(IPCC-AR5)」が明らかにした内容に、気候変動交渉関係者たちはみな青ざめた。温暖化は驚異的なスピードで進行していたのだ。

この報告書から読み取れる、1つ目メッセージは「気候システムの温暖化には疑う余地はない」ということだ。特に海水温度は確実に上昇した。
(以上、前回より)

2つ目のメッセージは、「人間の影響が20世紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な(dominant)要因であった可能性が極めて高い(95%以上)」という結論で、これは、前回報告書(AR4)では「可能性が非常に高い(90%以上)」であったが、更に踏み込んだ表現となった。

一番の要因は、1750年以降、温暖化効果ガスと呼ばれる二酸化炭素、メタンガス、二酸化窒素すべての大気中濃度が上がり続けていることで、AR5によると、2011年のデータでは、工業化以前のレベルに比べて、二酸化炭素は1.4倍、メタンについては2.5倍、二酸化窒素については1.2倍の濃度を記録しているとのことである。

(※全文:943文字 画像:あり 参考リンク:なし)

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この記事の著者

島田 久仁彦(しまだ・くにひこ)

環境省参与

国際的に有名な交渉ストラテジストとして知られ、国際会議のファシリテーションのプロフェッショナルとして認められている。著書に『交渉プロフェッショナル:国際調停の修羅場から』(NHK出版)などがある。

これまでに環境省国際調整官として気候変動交渉で政府代表団でリード交渉官を務めると同時に、数々の議題で交渉の議長なども歴任。

2010年10月に名古屋で開催された生物多様性第10回締約国会議(CBD-COP10)では、議長補佐を務め会合の成功に寄与した。環境問題、とくに気候変動問題には、1997年から関わっており、気候変動の国際交渉においては知らない人がいないと言われるほど名が知られている。2012年3月、これまでの活動が評価され、世界経済フォーラムのYoung Global Leaders 2012(YGL2012)に選出された。

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