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気候変動交渉の現場から

COP19ワルシャワ会合を振り返って ― 資金メカニズムの行方

島田 久仁彦

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2013年11月23日現地時間午後9時頃に、COP19は閉幕した。

もともとは、市場メカニズムに関わる合意のパッケージを作りたいとの考えを持っていたようだが、6月の補助機関会合がロシア、ウクライナ、ベラルーシのブロックに遭い、そのために必要だとされたいくつかの議題の議論が全くできずに、市場メカニズム関連のパッケージ合意という、かなり野心的な目標は打ち砕かれた(結果、COP19ではそのツケを払うことになる)。

(以上前回まで)

もう一つが、2020年以前の緩和の野心向上についてのワークストリーム2交渉だが、こちらでは、高い排出削減可能性のある行動の機会に関する技術専門家会合の開催(実際にこの「技術専門家会合」が何を指すのかは不明だが)や、都市・地方の経験・ベストプラクティスの共有に関するフォーラムの開催等が決定された。

ここでは、京都議定書第2約束期間についての合意ができていながら、まだ批准している国がわずかであることへの失望感も多く聞かれたことに加え、2020年までに年間1000億ドルの資金供与について決められている長期資金についても、「いかにして調達するか」については全くといっていいほど見通しが立っていないことから、途上国側は声を合わせて「先進国は2016年までに700億円の見込みを付けるべき」との文言を決定文書に入れることに固辞し、最後までもめるきっかけとなったが、具体的な資金額については、後述する「資金メカニズム」の交渉において行われていることを理由に、ADPにおいては書き込まず、そちらでの交渉に結論をゆだねることとして、何とか収めたと言っていいだろう。

(※全文:2,134文字 画像:なし 参考リンク:なし)

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この記事の著者

島田 久仁彦 (しまだ・くにひこ)
島田 久仁彦 (しまだ・くにひこ)

 国際的に有名な交渉ストラテジストとして知られ、国際会議のファシリテーションのプロフェッショナルとして認められている。現在KS International Strategies社のCEOを務める傍ら環境省参与およびSun Investment社のパートナーとしても活躍。


 これまでに環境省国際調整官として気候変動交渉で政府代表団でリード交渉官を務めると同時に、数々の議題で交渉の議長なども歴任。

 2010年10月に名古屋で開催された生物多様性第10回締約国会議(CBD-COP10)では、議長補佐を務め会合の成功に寄与した。環境問題、とくに気候変動問題には、1997年から関わっており、気候変動の国際交渉においては知らない人がいないと言われるほど名が知られている。2012年3月、これまでの活動が評価され、世界経済フォーラムのYoung Global Leaders 2012(YGL2012)に選出された。

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