ドイツ・ベルリンで開催されていた国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第3作業部会は、2014年4月13日、第5次報告書(AR5)における第3作業部会報告書を公表した。その主なメッセージは、地球の平均気温上昇を産業革命前に比べて2度未満に抑えるためには、温暖化効果ガスの排出量を2010年比で2050年までに40-70%削減する必要があり、そのためには、電力供給に占める再生可能エネルギーや原子力発電といった、一般的に低炭素エネルギーと呼ばれるエネルギー源の割合を、現状の30%から、2050年には80%レベルまで引き上げることが必要とした。
また、2100年までには、全世界の排出量はゼロもしくは、炭素隔離貯留(CCS)などの技術を駆使して、マイナス排出にしないといけないとした。どれも、前報告書であるAR4で示された数値より厳しくなっており、国際社会が、官民協力の下、本気で、それもすぐに対応を取らないといけないとのメッセージとなっていることがわかる。
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